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2026年1月19日 16時52分

小国高校1月の様子

「地域構想学発表会」開催~探究への情熱~

 1月14日(水)、体育館において3学年による『白い森未来探究学』の集大成となる「地域構想学発表会」を開催しました。

 「地域構想学」は、地域社会の課題解決に向けたマイプロジェクト(個別探究学習)を実践し、望ましい未来のあり方を考え、自らの言葉で発信する活動です。当日は、小国町の仁科洋一町長をはじめとする行政関係者の皆様、学校運営協議会委員、授業協力者の皆様、多くの保護者の方々にご来場いただき、生徒たちが挑戦してきたことを温かな雰囲気で参観してくださいました。

□全力で駆け抜けた23名の探究の軌跡

 今年度の3年生23名は、一人ひとりが自身の興味・関心と地域の可能性を掛け合わせたプロジェクトに全力で取り組んできました。会場は体育館を5つのエリアに分割した分科会形式で実施され、各ブースで熱気あふれるプレゼンテーションが繰り広げられました。

 生徒たちは自らの足で稼いだ調査結果や、実際に地域の中で試行錯誤して得た成果をもとに「こうなったらいいな。」という未来のビジョンを語りました。発表7分、質疑応答2分、講評3分という密度の濃いサイクルを5回繰り返し、自らの想いを伝え切りました。単なる学習発表ではなく、地域の一員として共に幸せを求めていこうとする強い意志が感じられました。

□探究プロジェクトの紹介

 23通りの熱い想いの中から、3つの活動を詳しくご紹介します。

1. 伊藤美幸さん:「小国にエコハウスを造る」

 「Architecture and Oguni」というテーマを掲げ、小国町の豊かな自然と調和する持続可能な住まいのあり方を追求しました。自然を活用しながら環境負荷を低減させるエコハウスの設計図と構成図を自ら作成し、町への提言を行うまでに至りました。建築の視点のみでなく、故郷の自然を守りたいという切実な想いが込められた構想は、持続可能な地域づくりの一助となる大きな可能性を感じさせるものでした。

2. 長谷川開さん:「メン屋を開き小国町の新たな味覚の一欠片になりたい」

 自身の「家系ラーメン」への情熱を地域の魅力向上に繋げるユニークな挑戦を行いました。卒業後に副業として週末限定の家系ラーメン店を開業することを目指し、ラーメンを通した地域活性化を模索してきました。単なる趣味の延長ではなく、地域の新たな食文化として定着させるための具体的なビジョンを語る姿は、「自らの手で仕事と居場所を創り出す」創造的市民性の体現でした。

3. 齋藤寧音さん:「星空を歩く 〜リラックスまでの完全地図〜」

 ストレスの多い現代社会において小国町の豊かな自然、特に「星空」が持つ癒やしの力に注目しました。小国の星空を地域の新たな観光資源として活用し、人々がストレスから解放され、前向きに歩んでいけるような「パーフェクトマップ」の作成を構想しました。地域の魅力を独自の視点で捉え直し、社会的な価値へと変換しようとする活動は、多くの参観者に小国町の新たな可能性を気づかせてくれました。

□次代を担う1・2年生へ引き継がれる探究心

 次年度以降に自身のプロジェクトを本格化させる1・2年生も参加しました。自分の言葉で堂々と未来を語る姿を真剣な表情で見つめていました。興味・関心のある発表ブースを自由に回り、先輩の成果に直接触れることにより「自分ならどのようなプロジェクトを立ち上げるか。」「地域とどのように関わりたいか。」をイメージする絶好の機会となりました。先輩から後輩へ本校が大切にしている「問い続ける力」と「行動する勇気」という思いが確実に引き継がれた瞬間でもありました。

□未来へと繋がる「対話」の場

 地域のリーダーである小国町長や教育長、さらに地域で活躍している方々から、一人ひとりの生徒に対して丁寧で温かい講評をいただきました。大人が生徒の構想を真摯に受け止め、実現に向けた具体的なアドバイスを与える光景は、本校が目指す「学校と地域の協働」そのものでした。

 閉会行事において仁科町長より3年生全員に向けた激励の講評をいただき、最後に生徒代表が、これまで探究活動を支えていただいた地域の方々へ感謝の言葉を述べて幕を閉じました。発表会は「ゴール」ではなく、「望ましい未来」へ向けた新たなスタートとなる日です。

 最後になりますが、お忙しい中ご来校いただいた参観者の皆様、生徒の探究を日々支えてくださった授業協力者、町役場の皆様に、厚く御礼申し上げます。今後とも本校の教育活動へのご理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

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「進路体験発表会」開催

 1月20日(火)、令和7年度進路体験発表会が開催されました。進路決定した3年生が自らの実体験を語ることにより、1・2年生が今後の学校生活のあり方を再考し、自身の進路選択・実現に活かすことを目的としています。

□努力の末に掴み取った合格・内定

 3年生を代表して就職内定者3名、進学決定者3名の計6名が発表しました。

 発表者に共通していたことです。決して平坦な道のりを歩んできたわけではありません。夏休み返上で取り組んだ企業研究・履歴書作成や、何度も書き直した志望理由書、放課後に何度も繰り返した面接・小論文練習など地道な努力を積み重ねてきました。

 「意志ある選択」つまり早期に進路目標を定めて準備することの重要性を語った生徒。また、目標から逆算して行動する「計画力」の大切さを後輩たちに伝えた生徒。自らの将来と真剣に向き合い思考し、行動し続けた結果として掴み取った「内定・合格」の重みは、言葉の一つひとつに宿っており、同時に3年間で向上させた「伝える力」が発揮された発表となりました。

□後輩たちが決意を固める

 会の後半には就職・専門学校希望者向けの「模擬面接」や、公務員・看護・四大志望者向けの「分科会」も実施され、1・2年生から「今から準備しておくべきことは何か?」など具体的な質問が相次ぎ、3年生から実践的なアドバイスが送られました。1・2年生は、先輩たちの体験談を真剣な表情でメモを取りながら聞き入っていました。終了後に教室で記入したアンケートには、「先輩たちの努力を知り、今の自分に足りないものが明確になった。」「自分も計画的に準備を進めたい。」などの前向きな決意が多数見られました。

 3年生が示してくれた「努力を継続する姿勢」という思いは、確実に後輩たちへと引き継がれました。1・2年生、進路実現のゴールに向けて突き進もう!

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白い森 小国高校を包む純白の世界

 1月上旬、教室の窓から外を見渡せば、静寂に包まれた「純白の世界」が広がっています。今年もまた降り積もった雪は校舎を優しく包み込み、小国の冬が本番を迎えたことを教えてくれます。この深く重みのある雪こそが、私たち小国高校の冬の原風景です。

 

 毎朝冷え切った空気の中、生徒が登校してきます。吐く息は白く、足元は雪に沈みますが、校舎に一歩入れば、そこには寒さを吹き飛ばすような活気ある学びの場があります。「おはようございます!」という元気な挨拶が響き、教室での仲間と共に語り合う熱気が心を温めます。小国の厳しい冬は、ただ耐えるだけのものではありません。この静かな季節は、生徒が自らの内面と向き合い、春に向けてじっくりと力を養い蓄える「冬の耕作期」でもあるのです。

 

 本校では現在、地域と密着した『白い森』ならではの探究活動を加速させています。雪国という環境を「不便なもの」と捉えるのではなく、この地にしかない「価値」として再認識している生徒の姿がここにはあります。雪かきボランティアで地域の方々と交流し、感謝の言葉をいただく経験。雪国の特産品や観光資源としての可能性を真剣に議論する姿。そうした活動を通して、「他者を想う心」や「課題を解決する力」を雪解けを待つ新芽のように着実に育てています。

 

 これまでもこれからも小国高校は、「地域に開かれた学校」として「地域を笑顔にする役割」を担い続けます。少子高齢化や過疎化など課題はありますが、私たちは受け入れるだけでなく「小国から新しい未来を創るチャンス」と捉えて歩み続けます。

 降り積もる雪は、やがて豊かな水となり、小国の山野を潤します。今、この雪の中で懸命に励む生徒たちの努力もいつか必ず社会を支える大きな力となって花開くことでしょう。春の足音はまだ先ですが、私たちはこの美しい白銀の景色を誇りに思い、一歩ずつ確かな未来へと歩みを進めてまいります。

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