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2025年9月9日 08時10分

教科横断型授業報告②

教科横断型授業展開中 年間を通じて全学年複数回実施予定

9月4日(木)4校時 1年1組家庭総合 家庭科×理科×地理歴史科

問い『使い捨てプラスチックの大量消費は、なぜ問題なのか?』 単元計画⑤時間目

家庭総合「持続可能な社会をつくる」単元計画 7時間 

①未来への分岐まで、あと5年~あなたはどっちの道を選択する?~

②・③私たちの未来を奪わないで!~世界中の若者が声を上げている、その理由とは?~ 

④・⑤(本時)使い捨てプラスチックの大量消費は、なぜ問題なのか?

⑥・⑦私たちの選択と行動も無関係ではない!?

現代社会が直面する重要な課題である「マイクロプラスチック問題」をテーマに、家庭科を軸として理科、地歴公民科の3教科が連携した教科横断型学習を実践しました。

家庭科「暮らしとマイクロプラスチック」

 衣類に含まれる化学繊維や、洗剤、化粧品、食品包装材など生活用品がマイクロプラスチックの発生源となり、海洋汚染や焼却による温暖化の一因となっていることを学びました。

理科「食物連鎖と生物濃縮」

 マイクロプラスチックに有害物質が付着し、食物連鎖により高次の捕食者ほど体内に蓄積されていく生物濃縮のメカニズムを学習しました。人体への影響の可能性についても触れ、科学的な視点から問題の深刻さを理解しました。

地歴公民科「グローバルなゴミ問題」

 国際的な視点で先進国から途上国へのプラスチックゴミの輸出問題を考察しました。分別の不徹底や再利用の技術不足により、ゴミで溢れかえっている現状を知りました。

 

 学習を通して生徒たちは、マイクロプラスチック問題が単なる環境問題ではなく、私たちの日常生活、健康、国際関係に深く関わる複合的な問題であることを理解しました。問題の抑制、解決に向けて自分たちに何ができるかを考える絶好の機会となりました。

 生徒一人ひとりが「持続可能な社会の担い手」として歩めるように、今後も身近で実践的な学習活動を継続してまいります。

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〔再掲〕山形県立小国高等学校で学ぶ教科横断型授業の意義とは? 

 多角的な視点の育成と学びの深化

・多様な視点からの問題解決能力の向上:一つの教科で学んだ知識やスキルを他の教科の学びに活かしたり、関連付けたりすることにより、物事を多角的に捉え、複雑な課題を解決する力を養います。

・知的好奇心の刺激と主体的な学び:教科の枠を越えたテーマ設定や探究活動を通して、生徒自身の興味・関心を深掘りし、自ら学ぶ意欲や主体性を高めます。

・知識の「つながり」の実感::各教科で学んでいた知識が、実は深いところでつながっていることを生徒が実感できます。単なる知識の習得に留まらず、生きた知識として活用できる力を養います。

現代社会で求められる資質・能力の向上

・思考力、判断力、表現力の向上: 与えられた問題を解くだけでなく、自ら課題を設定、解決策を検討し、他者に伝えるプロセスが含まれます。そのため論理的思考力、問題解決能力、加えてコミュニケーション能力が向上します。

・協調性と社会性の涵養: 他者との協働を通して課題に取り組む機会が多く、異なる視点や意見を受け入れ、協力して成果を出す経験を積むことにより、協調性や社会性を育みます。

・実社会とのつながりの意識: 実社会で起きている課題を取り上げることにより、現実を理解し視野を広げる機会を提供します。